天照す昏む帝都に日の落ちて

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タイトル

天照す昏む帝都に日の落ちて

キーパー

いとこん

セッション方式

ボイスセッション

事前ハンドアウト

公開HO

プレイヤー人数

3 ~ 4 人

プレイ日時

未定

想定所要時間

12 ~ 15 時間

シナリオ形式

シティ

セッションツールURL

未設定

配信URL

未設定

参加者

未参加

必須技能

戦闘技能
目星
図書館
クトゥルフ神話

推奨技能

ナビゲート
精神分析

準推奨技能

交渉技能
オカルト
歴史
変装
隠密
追跡

トレーラー

※クリックで拡大ができます。

概要/あらすじ

シナリオ概要


1945年8月15日、午前5時30分。 
太平洋戦争終戦を目前に発生した軍部のクーデター「宮城事件」は無事鎮圧され、帝都は静かな朝を迎えようとしていた。
そんな最中、架空の陸軍特殊部隊「近衛師団特務中隊」に所属する探索者たちは緊急招集により命令を通達される事となる。
それは、敗走した反乱将校の捜索及び捕縛であった。
捜査を進める探索者たちは、クーデターの裏側に潜む狂気的なオカルティズムと、帝都の存亡を揺るがす神話的脅威に直面することになる。
 
 
舞台:1945 年8 月、日本
時間:12-15 時間程度+ロールプレイ
人数:3-4 名(余ったHOはKPCが担当可)
傾向:公開HO、一本道シティ、架空戦記、ボードゲーム要素、超常能力特殊部隊
   戦闘30%、ボードゲーム30%、探索20%、ロールプレイ20%
 

探索者作成


本シナリオの探索者は、大日本帝国の陸軍将校、或いは陸軍兵士である。
共通HOに加え以下の個別HO①:小隊内の役割個別HO②:霊的特性から1 つずつHOを選択すること。
 

共通HO「近衛師団特務中隊」

貴方は、「大日本帝国陸軍近衛師団特務中隊 第1小隊」に所属している。
「近衛特務」と略称されるこの部隊は、呪術や怪異と称される超常的な能力をもって国家に奉仕する特殊部隊である。
貴方の任務は、超常的な能力による陰謀や軍事作戦を阻止し、国家中枢の霊的安全保障を確立することである。
貴方は、超常の力に対する先天的な才能に恵まれただけではなく、訓練と実務を通じ、知識と経験を獲得してきた。
貴方は、人間性と引き換えに、この世ならざる知識と力を手に入れているのだ。
キャラクターシートの作成にあたってこうした背景と経験を反映し、以下の①②③④⑤を加える。
 ①:最低で2 点、最大で30 点の正気度を喪失する。 ※喪失する値は、プレイヤーが任意に決定する
 ②:①で喪失した正気度の2 倍の値を、成長ポイントとして、【クトゥルフ神話】を除く任意の技能に割り振る。
 ③:①で喪失した正気度の半分の値(切り捨て)を、成長ポイントとして、【クトゥルフ神話】技能に割り振る。
   例)SAN-30pt, 目星+60pt, クトゥルフ神話技能+15pt
 ④:以下の基本的な呪文を習得する。
   ≪装具への付呪(装甲の付与)≫,≪天眼(看破※)≫,≪被甲護身(被害を逸らす)≫,≪人形(掛捨の装甲)
 ⑤:本シナリオ内で登場する神話生物(神格除く)の目撃によって正気度を喪失しない。(慣れの概念を適用)
 

個別HO①:小隊内の役割

HO 壱:小隊長(士官)
┃貴方は、特務中隊第1 小隊の隊長である。年齢は25 歳から40 歳。階級は少尉または中尉。
┃小隊長として7 名の配下を指揮し、任務達成の為に死力を尽くすことが貴方の職務だ。
┃任意の【対人関係技能】1 つに対し、成長ポイントとして30 点を割り振る。
HO 弐:狙撃手(兵士 or 士官)
┃貴方は、特務中隊第1 小隊の狙撃手である。年齢は15 歳から40 歳。階級は一等兵から曹長の間で選択する。
┃遠距離戦闘の要として、確実かつ迅速に障害を排除することが貴方の職務だ。
┃任意の【射撃技能】1 つに対し、成長ポイントとして30 点を割り振る。
HO 参:撃剣手(兵士 or 士官)
┃貴方は、特務中隊第1小隊の撃剣手である。年齢は15 歳から40 歳。階級は一等兵から曹長の間で選択する。
┃白兵戦闘の要として、高い戦闘力と生存力を発揮することが貴方の職務だ。
┃任意の【近接戦闘技能】1 つに対し、成長ポイントとして30 点を割り振る。
HO 肆:補助手(兵士 or 士官)
┃貴方は、特務中隊第1 小隊の補助手である。年齢は15 歳から40 歳。階級は一等兵から曹長の間で選択する。
┃小隊全体が遅滞なく機能するよう、あらゆる手段で支援に努めることが貴方の職務だ。
┃【目星】【応急手当】【機械修理】のそれぞれに対し、成長ポイントとして10 点を割り振る。
 

個別HO②:霊的特性

HO ひ:呪禁師
┃貴方は、強力な呪術への耐性と適性を持ち、意のままに行使する力量を有している。
┃「近衛特務」に於いて、呪禁の専門家として訓練と経験を積んだ。
┃貴方は、基本的な呪文に加えて、以下の呪文を習得している。
┃≪火之迦具土(萎縮)、≪急々如律令(支配)
HO の:結界師
┃貴方は、世界に於ける「境界」を判別する先天的な素質を与えられている。
┃「近衛特務」に於いて、結界の専門家として訓練と経験を積んだ。
┃貴方は、基本的な呪文に加えて、以下の呪文を習得している。
┃≪晴明印(旧き印)、≪道満印(旧き印の破壊※)
HO も:付呪師
┃貴方は、物質の性質を見極め、適切な符咒によってその特性を引き出す才覚に富んでいる。
┃「近衛特務」に於いて、符咒の専門家として訓練と経験を積んだ。
┃貴方は、基本的な呪文に加えて、以下の呪文を習得している。
┃≪火器への付呪(魔力を付与する※)、≪刀剣への付呪(魔力を付与する※)
HO と:式神師
┃貴方は、幽世に手を伸ばし、無から有を生み出して使役する異能に恵まれている。
┃「近衛特務」に於いて、式神の専門家として訓練と経験を積んだ。
┃貴方は、基本的な呪文に加えて、以下の呪文を習得している。
┃≪霊獣(式神生成※)、≪急々如律令(支配)
 
 

その他データベース


【近衛師団特務中隊について
 近衛師団特務中隊の概要
本シナリオオリジナルの架空の組織で、探索者達の所属する部隊。
大日本帝国陸軍近衛師団に属し、帝都、宮城、および皇室に対する超常的な防衛を主たる任務とする。
本部は日枝神社地下壕内。略称は「特務中隊」または「近衛特務」。兵団文字符は"祓"。
書類上は「近衛師団司令部附第四通信中隊」という実在しない部隊名が与えられているが、
陸軍内に於いても、一定以上の階級を有する高級将校や参謀でなければ、その存在さえ知ることはない。
異能・超常の手段を理解し、それらを利用することによって、皇室、宮城、帝都並びにその人民の防衛と保護を目的としている。
一個中隊は88人から成り、任務の特殊性から現役期間は10年。
勤務後は予備役編入となり、秘密保持と引き換えに高額の年金支給を受ける。
新兵の補充は、徴兵検査とは異なる独自の採用経路を通じて、満15歳から35歳までの超常能力の素養を持つ男女が選抜される。
毎年数名程度が全国からリクルートされ、約1年の教導を経て、欠員補充の形式で正式に配属される。
その特性上、忠誠心の低い人物を採用することがリスクとなる為、任官拒否も可能な事実上の志願制であり、士気は高い。
数少ないが女性兵士も存在し(書類上は軍人ではなく、従軍看護婦同様の軍属処遇)、男性同様の待遇で服務している。
その任務の特殊性ゆえに、陸軍では異様と言える高い独立裁量権を有し、将校の階級も、通常編成の師団階級よりも一段階程度高い。
ごく一部のケース(士官学校の生徒が超常能力を発現するなど)を除けば、士官は兵卒から下士官を経て昇進することが基本で、
通常の軍学校に派遣されることはなく、実務および先任士官からの部隊内教育によって育成が行われている。
また、日本全国から男女を問わず選抜されていることから隊員の背景が多様で、
業務の特性上ある程度の独立的思考が認められ、秘密部隊であるゆえに陸軍憲兵の影響から完全に自由である。
これらの要因から、思想に関しては比較的柔軟な隊員が多く、皇室ではなく帝都人民の守護を第一任務と考える者まで存在する。
帝都東京の霊的守護を司るほぼ唯一の部隊として、通常の戦闘任務に就かず、基本的には過酷な前線とは縁遠い。
とは言え、対峙する敵の殆どは超常能力を持つ存在であり、任務の危険度は相応のものである。
 
 特務中隊が関与した軍事行動の例
・帝都に潜入した米英系のPSI能力者によるインフラ破壊の阻止
・大陸系の術者による遠隔霊力テロや怨霊復活の阻止
・東京湾から出現した「魚人(深きものども)」の撃退
・空襲直後に出没し死体を持ち帰る「疱瘡鬼(食屍鬼)」の撃退
 
 特務中隊の編成 ※特務中隊に於ける「小隊」は通常編成の師団と異なり行動単位の呼称
 ・直隷小隊 
中隊長直下部隊。兵員20名。
情報収集、計画立案、本部運営、緊急時の即応戦力や実働部隊不在時の治安維持戦力として、常時本営にて多数の任務を処理する。
戦闘よりも実務能力や知識に富む人材が主。
 ・第1小隊(探索者の所属)
兵員8名。実働部隊の一つ。
探索者の所属部隊であり、他部隊に比べて多様な隊員で構成されている。
専門性は他隊に劣るが、任務内容を問わず対応力に優れ、しばしば初動に充てられる。
 ・第2小隊 
兵員8名。実働部隊の一つ。
国体護持(万世一系の天皇を中心とした神州日本の安寧)を理想とする兵が中心である。
隊員個人個人の士気が高く、命を捨てることを惜しまない者も多数。
危険任務に投入されることが多く、戦闘経験も豊富である。
 ・第3小隊 
兵員8名。実働部隊の一つ。
帝都出身者、帝大・早慶といった学閥、官僚や軍人の縁戚を中心に構成されている。
日本という国家全体の保全を第一に考える者が多く、目的の是非を評価せず、手段を問わない。
帝都に入り込んだ超常能力者の排除など、防諜を主要任務とする。
 ・支援小隊 
兵員20名+訓練兵4名。
後方支援、事後処理、隠蔽工作、看護、新兵勧誘及び教導を任務とする。
6名で構成される分隊を4つ有し、輪番で実働部隊の支援を行う。
 ・通信小隊  
兵員22名。本部に8名、日本本土の各地に各1名の連絡員が派遣されている。
各地の主要都市で情報収集にあたり、工作員の潜入を察知する為の予防哨戒任務を行っている。
 
 作戦行動時の偽装身分
「近衛師団特務中隊」の活動内容を正確に把握しているのは、首相や陸軍大臣といった政府首脳部、
陸軍参謀長や軍務局の上級将校といった陸軍中枢、そして、東部軍管区や近衛師団の司令官・参謀クラスに限定されている。
特務中隊は書類上、「近衛師団司令部附第四通信中隊」という偽装身分を与えられている。
 
 

【主要NPC


▼近衛師団特務中隊の人物
扶桑(ふそう)
 37歳、陸軍少佐。近衛師団特務中隊長。
 吉田神道本流、卜部家の傍系出身であるが、霊的能力は並程度。
 一方、神道に関する膨大な知識を有し、その見識の深さによって、総合的な分析と立案に秀でている。
 バランス感覚に優れた人物で、上下の折衝を得意とする。
 公言こそしないものの、戦争に対しては、一貫して和平派に近い立場を取り続けている。
敷島(しきしま)
 25歳、陸軍少尉。近衛師団特務中隊第二小隊長。
 特務中隊の尉官としては最も年少。
 霊的素養を持つ先祖を有しない一般人の出自であるが、1919年(第一次世界大戦時)に生まれたこともあり、
 「神州日本」という幻想に対して、強い情熱と忠誠心を向けている。
 若さもあり、比較的自由な気風を持つ特務中隊の中でも、思想的には最も右に位置する人物の一人。
 将校としてはやや未熟であるが、呪術師としての個人的技量には卓越したものがあり、正面切っての戦闘で右に出るものは少ない。
葦原(あしはら) 
 40歳、陸軍中尉。近衛師団特務中隊第三小隊長。
 日中戦争初期から特務中隊に属するベテラン。江戸幕府天文方、高橋家の末裔で、元は帝大の気象学研究者。
 中肉中背で特徴のない顔つき、能面のように無表情な男。
 職務遂行能力に於いては極めて有能な指揮官として高く評価されており、一見すれば冷徹に見えるが部下からもよく慕われている。
 彼の率いる第三小隊は、エリート揃いであるにもかかわらず、任務達成率と隊員死傷率の双方が極めて高い。
大和(やまと) 
 33歳、陸軍少尉。通信小隊長。
 奈良県の僧職の出。神経質な人物で、戦争そのものに対しても概ね消極的。
 気が回り、部署間の横の連絡に長けている為、部隊内では重宝されている。
 「神籬」の保守点検や修復も一手に担う。
▼第一小隊の人物
鹿骨(ししぼね)
 30歳、男性。階級は伍長。
 帝都東京の出身で、戦前は文士として活動していた温厚な人物。
 状況分析能力が高く、俯瞰で物を見る能力に長ける。
 「HO肆-の(補助手/結界師)」に相当する。
観音寺(かんおんじ)
 24歳、男性。階級は兵長。
 四国地方の漁民の子で、無口で言葉少ないが、責任感に溢れる性格。
 身体強化と近接戦に優れ、白兵戦時の切込みを務める。
 「HO参-ひ(撃剣手/呪禁師)」に相当する。
米良(めら)
 21歳、女性。階級は上等兵。
 九州地方の猟師の娘で、山歩きと狩猟に慣れている。
 忍耐強く冷静で、遠距離射撃の才能を有し、小隊内では狙撃兵の役割を担う。
 「HO弐-も(狙撃手/付呪師)」に相当する。
小牧(こまき)
 18歳、男性。階級は一等兵。
 東海地方の商家の子で、まだ少年の面影を残す青年。
 やや臆病で、本来は兵士には向かないが、式神の使役に才覚を有する。
 「HO肆-と(補助手/式神師)」に相当する。
▼近衛師団の人物
葛城守哉(かつらぎもりや)
 33歳、陸軍少佐。近衛師団司令部附参謀。
 1年半ほど前から、近衛師団司令部と特務中隊の間の連絡将校を務める。
 愛国思想の強い人物ではあるが、軍人としての矜持が高く、
 意地に拘った玉砕よりは、皇室の護持と日本国の保全を優先と考えている。
 
 

【その他登場組織について


近衛第1師団(近衛師団) / 史実の組織
 明治維新に際して天皇の近衛部隊として組織された「御親兵」に起源を持ち、皇居および東京の防衛を主たる任務とする精鋭師団。
 探索者達の所属する「近衛師団特務中隊」は、近衛第1師団の直接の指揮下にある。
東部軍管区 / 史実の組織
 日本本土のうち、東日本(関東甲信越)に於ける防衛・軍政・徴兵などを担当する、日本陸軍の上級単位の一つ。
 探索者ら「近衛師団特務中隊」の所属する「近衛第1師団」も、帝都東京の防衛を任務とすることから、東部軍管区に属している。
陸軍省軍務局 / 史実の組織
 大日本帝国政府に於いて陸軍を司る中央官庁、「陸軍省」の中核部門で、軍制・兵力編制・士官教育・徴兵などの統括を担当する部局。
 1945年8月時点では、職員の中心は30代40代の若手佐官であり、彼らの一部は強硬な継戦派である。
 戦局が悪化し敗戦が濃厚となる中、戦略レベルでの立案に携わる彼らにとって、
 無条件降伏は、国家と天皇制度の滅亡に加え、自身の存在意義に対する強烈な否定であった。
 彼らは「一撃講和」に未だ望みを抱き、「決号作戦」をはじめとする本土決戦を試みようとしている。
 
 

【呪文詳細


探索者の所属する特務中隊は、創設から50年の間、超常能力に対する知識だけでなく、
それらを行使する為の「呪文」を開発・構築し、"毒を以て毒を制す"ことで、任務遂行をより確実なものとしてきた。
本項に記された呪文群は、特務中隊の前身の一つである陰陽寮が連綿と保全してきた呪術をベースに、
神道や仏教、修験道、民間信仰といった様々な儀式儀礼の中から、要素を拾い上げ、再構築された独自の呪文である。
こうした超常の力の存在は、政府関係者及び軍人の中でも、ごく一部の政府高官や高位軍人以外には厳しく秘匿されている。
彼らが自らの使用する超常の力を「呪文」と呼称するのは、特務中隊創設時の中核となった集団の一部が、
天社禁止令によって行き場を失った陰陽師たちであったことに由来する。
陰陽道自体、既に江戸時代初期には吉田神道や密教から多大な影響を受け、「天社神道」と呼ばれるように、神道化が強く進行していた。
それも相まって、「呪文」の中には、神道や仏教の要素を色濃く受け継いだものが多数存在する。 
 
本稿に記載された呪文のうち、それぞれの探索者が習得している呪文については、「探索者の作成」に記述されている。
また、探索者が共通で習得している呪文に対しては、「★」印を付与している。
これらの習得済みの呪文に対して、キャスティングロールは必要ない(既に完了しているものとして扱う)。
これらの呪文のすべてが、シナリオ内で明確な使用タイミングを指定されているわけではない。
すべての呪文は、状況に応じて(キーパーが許す限り)自由に行使することができる。

▼付呪(ふじゅ)

 一般的な物品に超常的な性質を付与するための呪文を、「付呪」と総称する。
 神道に於ける祓浄の儀式や民間呪術の中にあったものを、独自に収集・編纂・再構築し、主として戦闘用に実用化したものである。
 実際の用法も実践的なものに統一されており、付呪の対象を問わず、呪言を唱えながら対象に朱墨で梵字を描くというもの。
 クトゥルフ神話の呪文としては、≪魔力を付与する(7版ルールブックp.256)≫に相当する。
 時間 :1ラウンド
 コスト:1つの対象に付呪を行うごとに、1POWと1MP、1点の正気度を喪失する。
     この呪文の効果は1時間続き、その後、対象は付与された特性を喪失する。
≪火器への付呪≫
 銃火器に対して付呪を行い、発射される弾丸に霊力を帯びさせる。
 霊力を帯びた弾丸は、通常の武器からはダメージを受けない存在に対してもダメージを与えることが可能になる。
 但し、付呪を施した武器によって≪結界≫を破壊することはできない。
≪刀剣への付呪≫
 刀剣に対して付呪を行い、刀身に霊力を帯びさせる。
 霊力を帯びた刀身は、通常の武器からはダメージを受けない存在に対してもダメージを与えることが可能になる。
 但し、付呪を施した武器によって≪結界≫を破壊することはできない。
 また、付呪の際に追加で任意のPOWを支払うことができる。
 追加で支払ったPOW1点ごとに、対象の刀剣のダメージに+1の修正を加える。
 この際にPOWを支払うことができるのは、術者および付呪の対象となる刀剣の使用者である。
≪装具への付呪≫★
 装具(主に衣服)に対して付呪を行い、霊力を帯びさせる。
 霊力を帯びた装具は、あらゆるダメージに対する1点の装甲として機能する。
 また、付呪の際に追加で任意のPOWを支払うことができる。
 追加で支払ったPOW2点ごとに、装甲の値に+1の修正を加える。
 この際にPOWを支払うことができるのは、術者、または付呪の対象となる装具の使用者である。
 この装甲の値は、ダメージによっては減衰しない。

▼結界

 陰陽道に由来する呪文。
 結界を作成して超常存在の侵入を阻止したり、逆にそうした結界を解体したりするための呪文である。
 結界の作成・解体には独自の霊的センスが求められ、単なる呪術の素養だけでは習得が困難である為、呪文の使用者は貴重な存在である。
 特務中隊に於いて主に使用される呪文は、以下の2つである。
≪晴明印(せいめいいん)≫
 呪文を唱えて五芒星の印を描き、その周辺3m程度に結界を構築する呪文。1つの印を描く為に1MPを消費する。
 複数の印同士を繋ぐように呪文を記すことで、印同士の間に結界を生じさせ、疑似的な障壁として機能させることもできる。
 術者よりも力の弱い使い手や霊的存在は結界を越えることができないが、無機物はこの結界を通過する。
 また、≪道満印≫によって破壊することが可能。
 敵の逃走や侵入を妨害する為の障壁や、安全な場所を一時的に確保する為の防壁として用いることが一般的である。
 この呪文の効果を強化する為に、五芒星の中央に炎のような目を任意の数だけ描くことができる。
 これを「明王印(みょうおういん)」と呼び、1つの明王印の作成には5POWが必要となる。
 「明王印」1つの作成には1時間が掛かるが、「明王印」の記された結界は、破壊に膨大な時間を要する。
 クトゥルフ神話の呪文としては、≪旧き印(7版ルールブックpp.255-256)≫の異なるバージョン。
 時間:1ラウンド+任意の時間
 コスト:1MP+任意のPOW
≪道満印(どうまんいん)≫
 呪文を唱えながら九字を切り、その場に仕掛けられた結界を無効化する呪文。
 呪文が効果を発揮するには、結界が仕掛けられていることを感知した上で、術者との【POW対抗ロール】に成功する必要がある。
 この呪文は、コストを支払うことができる限り、何度でも試みることができる。
 呪文と判定の双方に成功すれば、弱い結界であれば即座に破壊することができ、
 「明王印」の描かれた強力な結界であっても、「明王印」1つにつき2時間を掛けて破壊することができる。
  時間:瞬時
 コスト:3MP

▼式神

 陰陽道に由来する呪文。
 物体や小動物に霊力を付与し、1時間ほどの間、自身の意のままに動く式神として利用する呪文である。
 式神は時間経過のほか、霊力を完全に喪失したり、物理的に破壊されたりすることで消滅する。
≪人形(ひとがた)≫★
 最も基本的な式神の呪文。人間型に切り抜いた和紙や布、藁人形などに霊力を込めて使役する。
 術者の霊力や発想に応じて様々な用途に用いるが、特務中隊に於いては、戦闘時のデコイとして利用することが一般的である。
 対象のキャラクターに対する攻撃に対し、霊力を放出して硬化することによって、ダメージを1度だけ肩代わりする。
 【回避】の能力は持たず、相手の技能ロールが成功した段階で即座に破壊される。
 時間:1ラウンド
 コスト:1点のPOWと3点のMP。
≪霊獣(れいじゅう)≫
 自身の霊力を、虫や鼠、小鳥、猫のような小動物の形に練り上げ、短時間の間傀儡として操作する呪文。
 作り上げる霊獣の外見は術者が自由に決定することができ、用途や術者の趣味嗜好によって、多様な形をとる。
 霊獣は5,6歳児程度の知能を有し、母国語を理解する。
 自律性の高い斥候として利用され、上空や物陰からの索敵、隠蔽された品の発見、情報伝達や陽動に用いられることが多い。
 また、使用者が霊獣の視界や聴覚を利用することも可能であるが、その間、使用者の感覚は喪失する。
 霊的エネルギーの塊であり、現実の物体に干渉することは可能であるが、重量物の輸送や物品の物理的な破壊は困難。
 強い衝撃や攻撃を受ければ容易に消滅する(耐久力の参照が必要な場合、3点として扱う)。
 時間:瞬時
 コスト:1点のPOWと3点のMP。

▼呪禁(じゅごん)

 体系化の困難なそれぞれに独自の効果を有する強力な呪文は、特務中隊に於いて「呪禁」と総称される。
 以下、既知の呪文を列挙する。
≪天眼(てんがん)≫★
 特務中隊が独自に開発した呪文。
 自身や他者の感覚を霊的に鋭敏な状態に置き、1時間の間、魔術的な偽装や罠、結界、隠蔽を看破できる状態にする。
 習得も容易であり、極めて有用な索敵呪文。1人が使用すれば、周囲10m付近の人間は自動的に対象となる。
 時間:1分または1ラウンド
 コスト:3点のMP
≪火之迦具土(ほのかぐつち)≫
 神道に由来する呪文。
 印を結びながら呪文を唱えることで、黒色の火炎を放出し、対象を包み込んで物理的に破壊する。
 術者は対象との【POW対抗ロール】を行い、成功した場合、投入したMPと同じ値のダメージを対象に与える。
 クトゥルフ神話の呪文としては、≪萎縮(7版ルールブックp.240)≫の異なるバージョン。
 時間:瞬時
 コスト:任意のMP
≪被甲護身(ひこうごしん)≫
 修験道に由来する呪文。
 被甲護身の印を結び真言を唱えることで、瞬時に身を守る霊的な障壁を創造する。
 印を結んでいる限り、攻撃によって自身が受けるはずだったダメージと同じ値をMPから消費して、攻撃を逸らすことができる
 クトゥルフ神話の呪文としては、≪被害をそらす(6版ルールブックp.278)≫の異なるバージョン。
 時間:任意のタイミング(※)
 ※すべての既知の呪文の中でこの呪文のみ、通常の応戦や回避の後に最後の緊急手段として反射的に使用することが可能
 コスト:任意のMPと1点の正気度。
≪急々如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)≫
 陰陽道に由来する呪文で、ごく短時間の間、対象の意志を曲げて術者の思い通りに行動させる為に使用される。
 呪文が一度に対象にできるのは、10メートル以内の1人だけである。
 呪文をかける際、術者は対象と【POW対抗ロール】を行う。
 勝利したならば、次の戦闘ラウンドが終わるまでの間、対象は術者の命令に服従する。
 命令の内容は、対象がその意味を理解した上で、合理的に実行可能なものである必要がある。
 この呪文は、呪符などの物品に付与することもできる。
 この呪文を習得していないものであっても、呪術を付与された物品を対象に貼り付けるか目の前にかざし、
 「急々如律令」と唱えることで、この呪文を使用することが可能となる。
 クトゥルフ神話の呪文としては、≪支配(7版ルールブックp.243)≫の異なるバージョン。
 時間:瞬時
 コスト:10MPと1正気度
 

【シナリオの追加ルール:呪文の"創造"と"改良"】


本項では、呪文の使用に際し、「クトゥルフ神話の自然発生的な使用」(7版ルールブックp.167)に基づく独自のルールを提示する。 
呪文の"創造"
 1.プレイヤーは【呪文の創造】を宣言する(タイミング:随時)
 2.発揮させたい魔術的事象の内容とその効果、それによって達成したい目的を述べる。
 3.キーパーは、ルールブックに記載された呪文を参照し【クトゥルフ神話】技能ロールの難易度とコストを決定する。
 4.【クトゥルフ神話】技能で判定を行なう。【POW対抗ロール】が必要であるか否かはキーパーが決定する。
 5.探索者が【クトゥルフ神話】技能に失敗すれば、何も起こらず、コストだけが消費される。
呪文の"改良"
 1.プレイヤーは【呪文の改良】を宣言する(タイミング:習得している呪文の使用時)
 2.発揮させたい魔術的事象の内容とその効果、それによって達成したい目的を述べる。
 3.キーパーは、ルールブックに記載された呪文を参照し【クトゥルフ神話】技能ロールの難易度とコストを決定する。
 4.【クトゥルフ神話】技能で判定を行なう。【POW対抗ロール】が必要であるか否かはキーパーが決定する。
 5.探索者が【クトゥルフ神話】技能に失敗すれば、改良の施される前の呪文が放たれる
 
 

【装備


探索者達の所属する「特務中隊」は、作戦行動の種類や目的、与えられた偽装身分に応じて様々な装備を使用して任務に臨んでいる。
しかし、本作の範囲に於いて、探索者は概ね軍人としての身分を用いて行動することとなる。
 
個人の判断で形態可能な所持品
銃剣:<近接戦闘(格闘)>、ダメージ1d6+1+db、タッチ、1ラウンドの攻撃回数は1回。小銃および機関短銃に装着可能。
軍刀:<近接戦闘(刀剣)>、ダメージ1d8+1+db、タッチ、1ラウンドの攻撃回数は1回。
将校用拳銃(九四式拳銃):<射撃(拳銃)>、ダメージ1d8、射程15m、装弾数6、1ラウンドの攻撃回数は1(3)回。故障ナンバー100。
下士官用拳銃(十四年式拳銃):<射撃(拳銃)>、ダメージ1d10、射程15m、装弾数8、1ラウンドの攻撃回数は1(3)回。故障ナンバー100。
小銃(九九式小銃):<射撃(R/SG)>、ダメージ2d6+4、射程110m、装弾数8、1ラウンドの攻撃回数は1回。故障ナンバー99。
 
拠点に保管されている装備:中隊司令部には、以下の装備が保管されており、小隊長の判断で運用することが認められている。
機関短銃(一〇〇式機関短銃後期型):<射撃(SMG)>
 ダメージ1d10、射程40m、装弾数30、1ラウンドの攻撃回数は1またはフル射撃。故障ナンバー96。各小隊あたり2丁。
機関銃(九九式軽機関銃):<射撃(MG)>
 ダメージ2d6、射程200m、装弾数30、1ラウンドの攻撃回数は1またはフル射撃。故障ナンバー96。各小隊あたり1丁。
重火器(八九式重擲弾筒):<射撃(重火器)>
 ダメージ3d10/2m、射程50m、装弾数1、1ラウンドの攻撃回数は1/3。故障ナンバー99。各小隊あたり1丁。
 
その他:一〇〇式携帯念話機「神籬(ひもろぎ)」
笈(背負い箱)ほどの大きさの木箱に収められた通信機器。表面には小さな円形の鏡が嵌め込まれ、榊の葉の彫刻が施されている。
箱の内部には、固定された水晶玉と「壱」から「玖」までの漢数字が刻まれたダイヤルが収められ、
水晶玉と鏡は霊力の増幅、ダイヤルは通信相手の指定に用い、水晶玉に触れて念話を行う。
通信を受けた場合、水晶玉からは鈴の音が響き、箱を開けて水晶玉に触れることで応答が可能となる。
風雨や建物、距離といった物理的環境の影響は受けないが、結界をはじめとする霊的障壁の影響は強く受ける。
合計で9台が存在し、本部と直隷小隊に3台、各小隊に2台ずつが割り当てられている。
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